イラストSS

　本能に従えば人を食べることも厭わない享楽的な思考でいたルエル。そんな彼であり彼女が食べるという選択肢を取らない唯一の存在がリリーベルだ。
　リリーベルもルエルのことを大切で特別な唯一無二の存在であると感じている。だからこそこの輝かんばかりの夜も、大切なあなたへと捧げると決めていたのである。
「うふふ、指輪、とぉーっても似合っておりますわ、リリ！」
「でしょ？　そういうルエルもとっても似合っているわ」
「ふっふん、あなたの隣に立つためですもの、私ちゃんったら気合いをたっぷり詰め込んでみましたのよ！」
「あら、ほんとう？　わたしたちって本当にどこまでも相性が良いのね。わたしだって、今日とびっきりのおめかしを頑張ってみたのよ」
「もうっ、私ちゃんリリのこともっともーっとだいすきになってしまいそうですわ！」
「わたしもルエルのこと、さらに大好きになっちゃいそう」
　手を繋ぎ、腕を絡め、互いの温度をより一層感じられる距離へ。
　ひとりで過ごしたって楽しく遊ぶことはできるけれど、ふたりならばもっと楽しい。
「ねぇ、次はどこへ行こうね、ルエル？」
「そうですわねぇ、何か甘いものでも食べに行きませんこと？」
「賛成！　じゃあ、出発しましょ！」
「勿論ですわ！」

　※SS担当者：染