PandoraPartyProject

イラスト詳細

ルミエール・ローズブレイドのtkによる3人ピンナップクリスマス2022

作者 tk
人物 ルミエール・ローズブレイド
クウハ
ファニー
イラスト種別 3人ピンナップクリスマス2022(サイズアップ)
納品日 2022年12月24日

3  

イラストSS

「わぁ……!」
 一年に一度やって来る、シャイネン・ナハト。争いが絶えないこの混沌世界で、唯一争いを禁じられた日。そんな特別な日は、多くの町で綺麗な飾りつけがされていることが多い。先程、感嘆の声を上げたルミエールと、彼女を挟むように隣りを歩くクウハとファニーがやって来ていたこの町も、全てシャイネン・ナハト仕様になっていた。今、足を踏み入れようとしていた街路樹の通りも、きらきらと光るイルミネーションで飾られている。
 ルミエールは少し先へ駆けて止まると、くるりとクウハとファニーの方へと振り返る。人通りがあるとはいえ、イルミネーションに彩られた二人は絵になる。
「とても綺麗ね」
「? ああ、そうだな」
「ここだけじゃなく、他も随分と力入ってたしなァ」
 ファニーは首を傾げながらも、このイルミネーションのことを指しているのだろうと思いながら、ルミエールの言葉に同意する。同じくクウハも、ここに来るまでの道を思い出しながら、街路樹のイルミネーションを眺めていた。ルミエールは自分の真意に気づかない二人を眺めながら、「ふふっ」と小さく笑うと、彼らの元へと駆け寄る。
「折角だから、手を繋いで歩こう?」
「おっ、じゃあ俺と手を繋ぐか~?」
「おいおい、手を繋ぐならオレと、だろ?」
 わざとらしく、手を差し伸べながら恰好つけるクウハとファニー。ルミエールはその両方の手を取ると、二人の間に収まる。
「手を繋ぐなら三人で、ね?」
 その言葉にクウハとファニーの二人は「ははっ」と笑みをこぼすと、可愛らしい妹分のルミエールの手を優しく握り返す。三人は手を繋いだまま、ゆっくりと並んで歩く。周りにも家族や恋人、友人たちと一緒にこのイルミネーションで彩られた道を楽しみながら歩いている。
「こーゆーのも、悪くねェな」
「ああ。偶には争いも何も忘れて、大切な人たちと過ごすのも良いよな」
 きらきらと輝くイルミネーションを、共に楽しめる相手がいるなんて本当に幸せだ。この感情は、想いは、自分たちだけの物ではない。きっと、ここにいる人たちもそう思っているに違いない。
 繋いだ手を離さずに、ルミエールは笑みを浮かべながら告げた。
「シャイネンナハトのこの夜に! 素敵なモノガタリが溢れますように!」

 ※SS担当者:萩野千鳥

PAGETOPPAGEBOTTOM