イラスト詳細
ミヅハ・ソレイユの銅貨による2人ピンナップクリスマス2022
ミヅハ・ソレイユの銅貨による2人ピンナップクリスマス2022
イラストSS
二人きりでシャイネンナハトを過ごしたいと提案したミヅハにルドラはぱちりと瞬いてから「ああ」と運図板。
ミヅハが誘ったのは格式高いレストラン。大人相手に少しばかりの背伸びをしたミヅハは緊張していたが――ルドラは気取ることなく青いドレスを身に纏いやって来た。
「折角、誘ってくれたんだ。一番美しくなくてはな」
「は?」
「……ふむ、褒める言葉は?」
「あ、いや、言葉が――綺麗だ、と思って、あの」
男心も乙女心も難しい。特に片思いなんてのは難解だ。感情に名前を付ける事が出来なくて戸惑うミヅハにルドラは『大人の余裕』を見せる様に笑った。
「エスコートを頼んでも?」
「ソッ、それは勿論」
少し裏返った声と緊張を鎮めるように胸に手を当ててから、恭しく頭を下げて手を差し伸べる。重なった掌の温もりが暖かい。彼女の掌は弓を握る。だからこそ、少しばかり固くなった場所もあり戦い抜いてきたという事が嫌でも感じられた。
「久しぶりだ、こんな風に穏やかに過ごすのは」
「そうなのか?」
「……深緑も、大変だったからな」
目を細めて笑ったルドラはミヅハやイレギュラーズ達が護ってくれた森の美しさを思い出すように目を伏せてから息を吐いた。
「休息を与えてくれて有り難う――輝かんばかりのこの夜に」
彼女の憩いになれたなら。それはどれ程に嬉しいことだろう。
SS担当:夏あかね