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『ちょっ、なんか私だけ手持ち多くありません!?』
イラストSS
●When one door shuts, another door opens.
『空に何か飛んでいるよ!』と、睡魔で瞼が今にもくっつきそうになっていた子供達がベッドから突如起き上がって窓に駆け寄った事により、危うく各ご家庭でサンタコスチュームを身に纏い白い付け髭を拵えたお父さんとエンカウントしそうになったり、少しお酒も入って良い雰囲気になっていた夫婦が心臓が飛び出そうな程に驚き、慌てて衣服を整えて何でも無い様に装うのに必死になっている中、同じ様に空を見上げた誰かがぽつり、呟いた。
『アロワナだ。
ア ロ ワ ナ が 空 を 飛 ん で る』――と。
「なんなんですか! なんなんですか此の状況!?
ちょっ、なんか私だけ手持ち多くありません!? 一寸、夢心地さん!!」
「麿はAIに美少女を描かせるのに忙しいのじゃ」
「あら! 楽しそう。すずな様を描いて貰いましょうよ」
「出来るぞい、『suzuna wanko katana kimono……』とこうして……」
「わんこじゃねーんですよ! 狼! 狼ですからぁ!! あと『bijo』って付け足して下さい!」
「そなた……」
「すずな様……」
「何ですか其の眼はぁ! 嗚呼、ツッコミが追い付かない! じゃあ澄恋さんも横に描いて貰いましょ!」
「あっ、良いですねえ! 『dannnasama hanayome……』えーっと後は」
「「『myouga』」」
「…………」
「「「わはは!!!」」」
『ママ、こんなのが降って来たよ! 空気抵抗は速度に比例するけど、最終的には空気抵抗と重力が釣り合う事に寄る終端速度への到達で地上に居る人間には殆どダメージが無いって本当だったんだ!』
『グッボーイ、その( ・◡・*)は流線型では無いから空気抵抗をより強く受けたのね!』
「いやあ、いやあ、皆様お騒がせしていますー えいやっ、えいやっ!」
「って何投げてるんですか! 嵌木細工入っちゃってるじゃないですか!」
「旦那様の試作品です♡普段はお配りしてないんですけど、聖夜ですもの大盤振る舞いですよ~」
「其れよりすずな、そなたが早く配り終えないと降りれないんじゃ」
「そうそう、パァッと配っちゃって――じゃないと」
「じゃ、じゃないと?」
ないからの
「夢から覚められ !」
ませんからねぇ
「はーーーーー!? 夢オチですか此れ!!??? 最低ッ!!!!!」
「……寧ろ何だと思ってたんですか?」
「また殿のトンデモに巻き込まれたのかと」
「いやはや、アロワナが空を飛ぶ訳が……なのじゃ」
「さっきからふたりして私の事を生優しい視線で見るのやめてくれますぅ!?
っしゃオラァ、やってやりますよーーー!!!!!」
※SS担当者:しらね葵