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耀 英司のバビルサ三世による2人ピンナップクリスマス2022
耀 英司のバビルサ三世による2人ピンナップクリスマス2022
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「おにく! さばく? さばいちゃう!?」
「ああ、『好きに』しな、リコリス。俺ァ充分楽しんだ」
「さっすが怪人さん、ボクも楽しめるように半分は残してくれたんだね!」
「まぁな。ああ、レディにやらせることじゃねえっつーんなら力仕事だけは任せろ。変わってやるさ、カカッ」
「ボクはレディの前に狼だからね。牙は立派に研いで置いたんだよ!」
軽快な三拍子には不釣り合いの効果音があった。
ざくり。つぅ。ぷしゅり。
ぶちゅ。じゅく。にゅる。
陽気に歌おう。この日に相応しい輝かんばかりのキャロルを。
「We wish you a Merry Christmas――」
「ねーねー。今日のボクらはサンタさんだから、きっとみんなにとっていいことをしてるんだよね?」
ナイフをくるりと回したリコリスは、赤に塗れた頬を拭って問いかけた。
「……ああ、そうだな。こんなに立派に綺麗に『包装』してんだぜ? サンタのじいさまがぽっくり逝ったら俺達で代わってやれるくらいにゃ、『いいこと』さ」
「そっかぁ。狼が子羊を食べても怒られない日、まさに”祝日”と呼ぶに相応しいね!」
――靴下の中に『包装』された温みは、未だ誰にも贈られることはなく。
※SS担当者:染