PandoraPartyProject

イラスト詳細

バクルド・アルティア・ホルスウィングの枢真のえるによる関係者1人+PCピンナップクリスマス2022

作者 枢真のえる
人物 バクルド・アルティア・ホルスウィング
イラスト種別 関係者1人+PCピンナップクリスマス2022(サイズアップ)
納品日 2022年12月24日

2  

イラストSS

「ねえこれ、どうやって食べたらいいの?」
 異界のクリスマスをそのまま再現したような丸太ケーキにローストチキン。
 綺麗に飾られた丸太型のケーキの表面にそーっとフォークを近づけてから、トルハはバクルド・アルティア・ホルスウィングをチラ見した。
「いや、まあ……俺に聞かれても困る。ケーキなのかコレは?」
「わたしに聞かれても、もっと困るよ」
 二人は顔を見合わせ、そして難しい顔で丸太の両端からケーキを睨む。
「上から削るの? それとも輪切りにするの? それとも……両手で掴んでぱくぱく行くとか?」
 トルハが丸太ケーキを両手で掴んで恵方巻きのごとくかじりつくさまを想像して、バクルドはつい噴き出してしまった。
 さっきまで啜っていたコーヒーを吹き出さなかったのはバクルドのファインプレーだろう。
 じゃあまずは……と目の前の料理を夢中で食べ始めるトルハを見てから、バクルドは目を瞑りコーヒーに口をつける。
 平和で、温かなシャイネンナハトの一夜。

「――ルド。――クルド」
 ゆする感覚に目を開ける。
「バクルド」
 夢を見ていたようだ。バクルドはハッと目をあけ、今寝ている場所が宿のベッドの上だと気付く。
 顔を動かすと、トルハが自分をゆすっていたらしい。
「ねえ、今夜はシャイネンナハトなんだって。聞いた?」
「ああ……そういえば、そんなイベントがあったな」
 色々あってよく知ってはいるが、バクルドはあえて曖昧に答えた。
 そんな彼に、トルハは小さな箱を取り出す。
「これ」
 差し出す小箱を、バクルドはきょとんとしたまま受け取る。
 すると、トルハは噴き出すように笑った。
「『輝かんばかりのこの夜に』――プレゼントだよ。バクルド」

 ※SS担当:黒筆墨汁

PAGETOPPAGEBOTTOM