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すみれの壱ルによる関係者1人+PCピンナップクリスマス2022
すみれの壱ルによる関係者1人+PCピンナップクリスマス2022
イラストSS
部屋の片隅にクリスマスツリーのオーナメントがキラキラと輝く。
天辺には星のキャップを飾り、綿菓子みたいな雪をくっつければ一気にクリスマスの装いだ。
テーブルの上にはサンタの砂糖菓子をのせたホールケーキが鎮座している。
その一切れを頬張るのは日向だ。
「ん~~! 美味しい!!」
頬にクリームを付けたまま日向はケーキの美味しさに悶えている。
尻尾をぶんぶんと振り回す様は狐というより子犬のようだとすみれは笑みを零した。
「紅茶が入りましたよ」
「わあ! 僕、すみれの入れてくれるお茶大好き! 緑茶も紅茶もほうじ茶も! あ、でもコーヒーは牛乳と砂糖が入ってるのが好きかも!」
珈琲はブラックよりカフェオレの方が好きらしい。
「すみれも一緒に食べよう? 美味しいよ!」
「ふふ、分かりました」
こんなにも楽しげで幸せそうな日向を見ているだけでもすみれは満たされた心地になる。
彼の笑顔を守る為ならどんな手段だって取ってみせると決意するほどには。
それは、庇護欲であり母性でもあるのだろう。
幼子が健やかでありますようにと願うのは、きっと何も間違ってはいないのだから。
日向の隣でケーキを食みながらすみれは彼の行く末に幸あらんことを祈ったのだ。
※担当:もみじ