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善と悪を敷く 天鍵の 女王のちろりるらによる3人ピンナップクリスマス2017(縦)
イラストSS
「さぁ、今日もはじまりましたイレギュラーズラジオ」
軽快な口調で始まったのは、巡離 リンネ(p3p000412)によるラジオだ。
豪華に飾り付けられた部屋には、立派なツリーが飾られていた。
友人でありパーソナリティである、巡理 リイン(p3p000831)、善と悪を敷く 天鍵の 女王(p3p000665)が楽しそうにテーブルに積まれた葉書を読んでいる。
ウォーカーの世界ではラジオと呼ばれる文化があるらしく、それにならっての話だ。
ラジオの設備は当然この世界にはありはしないが、魔法による特殊な拡張期によって、そのラジオに近い事が出来ているのが、今のこの状態だ。
といっても、世界中に聞いて貰えるようなものではなく、都市の中だけの限定的な話ではあったのだけれど。
だが、仲間内の話であればそれで充分であった。
「今日の最初の葉書は、どれかしらね」
楽しそうに天鍵の女王が葉書の一枚を選んだ。
「あ、良いな。私も選びたかった」
リインが少しだけ羨ましそうに天鍵の女王を見ると、天鍵の女王が悪戯っぽくウインクした。
「早い者勝ちね」
今日くらいはじけても良いだろう、と皆、今日はノリノリだった。
「はい、最初の一枚よ。リンネ」
「おっけー。これが1枚目ね。リインは次選んで良いよー」
天鍵の女王から葉書を受け取りつつ、リンネはマイクに向って声を出す。
「ラジオネーム、恋するお菓子さんから。えっと、私は実はもうずっと恋人が居ないのですが、好きな人が居ます。でも、中々告白する勇気がなくて……なるほどねー」
「恋の悩みなんだね!」
「あら、リインは恋の話興味あるの?」
「私だってそれくらい興味あるよ!」
女性3人のパーソナリティは華もあるけれど、とても賑やかだった。
普段はそれほどはじけた性格ではない者も、今日は特別な日でもあるからか、いつもと少しだけテンションが違う。
「えっと、まずは続きね! どんな風に告白したら良いでしょうか、と」
「やっぱりストレートに好きだと告白するのが良いんじゃないかしら」
「レジーナってば、それが出来たら相談してないってば!」
レジーナの言葉にリンネが突っ込む。
「リンネが突っ込みって珍しい」
「失礼だよ-!」
リインが驚いた様に呟くと、リンネが少しだけ頬を膨らませた。
いつもはリンネが突っ込まれるほうが多いからだ。
「まぁ、でも我たちってそんなアドバイスできるほど恋愛に詳しかったかしら?」
その言葉に3人は少し沈黙した後、快活に笑った。
今日も夜は更けていく。