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九重 竜胆の彩音色人による2人ピンナップ(横)クリスマス2017
九重 竜胆の彩音色人による2人ピンナップ(横)クリスマス2017
イラストSS
暗がりの路地裏に和装の少女が消え去るのをみたノインはなんとなく追いかけてみる。特に理由はなかった。どこかで見たことがあると思っていたのだ。
どうやら、和装の少女は道を間違えたようで、アタリをキョロキョロとみまわしている。
大きな青い瞳、長く美しい黒い髪。そしてひときわ目立つのが青い二本の角。声をかけるより前にノインは衝動にかられ、路地裏の壁の前で佇む少女の隣の壁を足でドンとつく。前々からきになっていた旅人。そして鬼という存在に。
長い脚の先の白い髪の隙間にみえる赤い目と青い目が交差する。竜胆は咄嗟に脇差に手を伸ばし、シャイネン・ナハトのライトの光を反射してきらめかせると、ノインの首元に獲物の刃を当てる。皮一枚。それが彼の生命を左右する距離だというのに、彼は笑みを浮かべた。
それが時計塔の住人。ノイン・ウォーカーというカオスシードと、『一刀繚乱』九重 竜胆 という旅人との最初の出会いだった。