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イラスト詳細

美面・水城の秋風吏音による2人ピンナップ(横)クリスマス2017

作者 秋風吏音
人物 美面・水城
長月・秋葉
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2017
納品日 2018年02月13日

4  

イラストSS

「きれいやなー」
 のんびりとした声。水城が隣の秋葉にほほ笑んだ。
 寒さでほんのり色づく頬。笑えば白い息が漏れる。
「本当ね」
 水城の言葉に同意して、視線だけツリーに向けながら、秋葉は繋いだ手に力を込める。自分の手を握る手の強さを感じ、それに応えようと水城も力を込め直した。
黄色く輝く街の灯は、冬でもどこか温かい。
柔らかな色合いのオーナメントで飾られた大きなツリーは、今は二人だけのものだ。
うっとりと眺める二人に、空からもプレゼントが舞い降りる。
「あ、雪……」
 雪が、様々な色の光を映して降り注ぐ。一層、美しさを増した光景に、二人はそろって感嘆の息を漏らした。
 祝福の白で満たされるシャイネンナハト。それも、恋人と一緒なら格別だ。
とはいえ、雪が降るほどには寒く、互いに、空いた方の手で赤いマフラーの端をそっと握りしめた。
首に巻かれたマフラーは、まるで二人の間に結ばれた赤い糸だ。
小指と小指を繋ぐ心細い糸より、もっともっとあったかくて頼もしいもの。

 どちらともなく身を寄せて。
 手と手で行き交う温度に交じる、おそろいのリングの感触。
「もうしばらく見ててもええかな?」
「ええ、私もそう思ってた」

 交わす言葉はそれだけで十分。
 二人、飽きることなく、いつまでもツリーを並んで見てた。

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