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イラスト詳細

クラリーチェ・カヴァッツァの炭酸マカロンによる2人ピンナップ(横)クリスマス2017

作者 炭酸マカロン
人物 クラリーチェ・カヴァッツァ
ノイン ウォーカー
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2017(サイズアップ)
納品日 2018年02月13日

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イラストSS

「おや、これは奇遇ですねノインさん。貴方もこの綺麗なイルミネーションを見に?」
 足音が止まる。シャイネン・ナハトの日、見知った顔がそこにいたのだ。
 待ち合わせをしていた訳ではなく偶々の邂逅がそこにあり。
「これはアイオンの八位の。なんの人集りかと思えばそういう事でしたか」
「知らずにここへ?」
「俺には電球が点いたり消えたりしている『だけ』に見えます」
 これが綺麗と呼べるモノなのですね。呟くノインの口の端からは吐息が漏れ零れる。
 点く。消える。点く。消える。視覚的な効果はありそうだが、その芯を彼はどうも感じえない。これを綺麗と、語る者らはその意味をどこに感じているのか――
「見えぬモノに何かを感じる」
 そんな彼を横目に。
「それを風情と言うんですよ」
 クラリーチェは告げる。見えるだけが全てに非ず。風情も、感情も、信仰も。
 見えねど確かに。それらはそこに存在しているのだから。
「折角のご縁ですし少しの間一緒に見て回りませんか?」
「ええ構いませんよ。しかしここは人が多い、ので離れないように……」
 今宵は好んでいる猫ではなく。熱のある紙コップを両手で、暖を取る様に握っている彼女へと。己が手を差し出して。
「お手をどうぞ」

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