イラストSS

　Scheinen Nacht（シャイネン・ナハト）で街は、木々や看板は色鮮やかな電飾で飾られ、プレゼント箱やサンタを模した人形等の小物で賑やかな中でトートと善と悪を敷く 天鍵の 女王は無邪気に駆け回る。
　二人の傍らにはサンタの格好をした相棒のサボテンも陽気に動く。
　トートがリュートを弾いて音を奏でると、やや寒そうなサンタ服の善と悪を敷く 天鍵の 女王が音に合わせて踊る。
「とても楽しいのだわ♪」
「もっと奏でてやるぜ！」
　と、言ってユニコーンの角が生えた頭を前後に振りながら、トートはリュートを激しく掻き鳴らす。
「どんな曲でも踊ってみせるのだわ！」
　善と悪を敷く 天鍵の 女王は、激しい曲調になってもリュートの音に合わせてステップを踏む。
　地面が雪で覆われていようとも、今日は特別な日なのだから少しはハメを外しても大丈夫だろう。
「ははっ、目立ってしまったようだな」
　トートはリュートを弾きながら周囲を見ると、通りすがりの人達が足を止めてコチラを見ていた。
「なら、踊りたくなる程に楽しませるのだわ」
　と、言うと善と悪を敷く 天鍵の 女王とトートは声を上げた。
　シャイネン・ナハトはこれからだ！　と。