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クリスマスも飲む
クリスマスも飲む
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「ごめんねぇ。しつこく誘っちゃって」
祈祷 琴音(p3p001363)はとろんとした目を潤ませながら言った。
さっきまでみんなで仲良く過ごしていたのに、いまは二人きりだ……。隅にモミの木が飾られた部屋は小さな暖炉があった。頼まれて火を起こす。パチパチと薪の爆ぜる音がやけに大きく室内に響いて聞こえた。
冷え切っていた身体と空気は、気がつけばすっかり暖まっていた。それがアルコールのせいなのか、暖炉で燃える火のせいなのか、はたまた目の前に横たわる美しい人のせいなのか……くらくらと眩暈がして判別できない。
「あ~、その……ワイン、美味しいね」
「うふふ、そうよねぇ~。やっぱりシャイネン・ナハトのお祝いはチョコより酒に限るわよねぇ」
琴音が空になったボトルをゆらん、ゆらんと振るたびに、ラグの上に転がる酒瓶に写った白い胸がたぷん、たぷんと揺れた。
全神経がうずき、血液が猛烈な勢いで体中を駆け巡りだす。
「あ……うん、でも……飲んでばかりじゃ胃に悪いよ……」
「そう? じゃあ、後ろのテーブルからチーズを取ってくださるぅ?」
今夜は楽しいScheinen Nacht(シャイネン・ナハト)の夜。少しぐらいハメを外してもいいだろう。