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シングルピンナップクリスマス2017
シングルピンナップクリスマス2017
イラストSS
聖なる夜に現れた一人の男。
それはきっと、何よりもクリスマスツリーを体現しているものだった。
――クリスマスに輝くモノを知っているかい?
桜小路・公麿はそう、静かに口を開いた。
ぴかぴか輝く電飾を身体中に巻き付けて、じゃらじゃら様々な飾りを両手からぶらさげて。
「クリスマスツリーこそ輝くもの。しかしッ! しかしかしッ! このクリスマスに最も輝くのは僕ッ! 桜小路・公麿と決まっているのさッッ!!」
星々の輝きを受けて、きらりと輝く被り物の星。
雪降る中で、道行く人々にアイドル☆スマイル。それはきっと素敵な贈り物。
寒空の中、最も輝く為にクリスマスツリーになる事を決めた彼は、間違いなくその街の一番星だ。
通りがかった犬が粗相をしたって構わない。だって僕はこの街一番の輝き星なのだから。
積もり往く雪景色の中、公麿は笑顔を湛えて時を過ごす。いつまでも、いつまでも、皆の輝きがそこにあるのだと言うように。
――クリスマスに輝くモノを知っているかい?
「それは僕ッ! 桜小路・公麿ッ! 聖夜の主役さッ!! HAHAHAHA!!」
奇蹟の夜に生まれた奇跡のツリーの笑いが、何処までも高く響いていた。