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クリスマスに素敵なティータイム
クリスマスに素敵なティータイム
イラストSS
ふんわりと茶葉の香りが室内を満たす。
お気に入りのポットを満たす魅惑の飲料を前に、Suviaは幸福に満たされるように微笑んだ。
「良い香り……上出来ですね」
この日の為に試行錯誤を繰り返したオリジナルのブレンド茶葉。その出来は上々だ。香りを楽しみながらティーカップに注ぎ落とす。
シャイネン・ナハト。聖なる夜に訪れた、一人で楽しむ秘密のお茶会。
大好きなお茶に、美味しそうなケーキを添えて。ゆったりと楽しむ静かな夜。
裸足の脚に伝わるひんやりとした床の感触も、手に持つティーカップから伝わるじんわり広がる温かさも、今はすべて私だけのもの。
「ああ、至福のひとときですね。うふふ」
一口お茶を口に含めば、鼻腔を擽るように広がる茶葉の香り。十分に楽しんだ所でケーキを一口。ほろ苦いビターな甘さがお茶と溶け合い広がっていく。それはまるで快楽にも似た幸福感をもたらして、Suviaは肩を震わせる。
自然と緩む頬を抑えながら、幸せを噛み締める。
「あら、もう空になってしまいました」
すぐにおかわりをカップに注ぐと、唇を潤すように一口。
いつまでも続く至福の一時を楽しみながら、Suviaはホッと一息吐き出すのだった。