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イラスト詳細

秋嶋 渓の彩によるシングルピンナップクリスマス2017(横)

作者
人物 秋嶋 渓
イラスト種別 シングルピンナップクリスマス2017(サイズアップ)
納品日 2018年02月13日

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イラストSS

 くるり、くるくる。降り積もる雪の中、足先に力を込めて。
 秋嶋 渓(p3p002692)は煌々と光を帯びる天空の月を見上げて息を吐く。
 飾る桜の散り際は美しい――紅の衣を揺らした渓は目を伏せる。
「――」
 それはシャイネン・ナハトの見せた幻想なのかもしれない。雪の如き花弁を受け止めて渓は静かに息を吐く。
 伸ばした指先は只、只、宙を掻いて。
 深々と降る雪は冬の寒さをまだまだ降り積もらせる。
 胸中に浮かぶ寂寞を飲み込む様に渓は息を深く吐き出した。
 踊れや踊れ。その歩みを止めることなく。
 踊れや踊れ。それは雪と桜の交わる場所で。
 幻想(ゆめ)の如き世界は少女の心を震わせる。
 深々と積る雪と似た桃をその両眼に焼き付けて、月色の瞳は柔和に細められる。
 雪解けが来たならば春が来る。
 待ち望む様に彼女は踊るのだろうか。
 ねえ、春は何処からやってくるのかしら――? なんて、問う事無く彼女はひらりひらりと踊り続けた。
 指先に触れた花弁は雪の如く、ふわりと消えて――

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