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上谷・零の禾による2人ピンナップクリスマス2021
上谷・零の禾による2人ピンナップクリスマス2021
イラストSS
●These are the the measures destined for my soul.
輝かんばかりの此の夜は、人に少しだけ勇気や一歩踏み出すに足る力を与えてくれる。
ある者は喧華っ早く、
ある者は冒険を求め、
ある者は愛しと謳う。
初めて口付けを交わしたあの日から一年、青年は膝を折ってむらさきはしるアニーの眸を覗き込んで、其れから一度、ぎゅうっと目を閉じた。此処に来る道すがら、頭の中で必死に反芻していた文句は何処かに吹き飛んでしまって、情けないったら無くて。
「……お、俺はっ」
戦慄く脣で、言葉を紡ぐ。
「俺は、これからも君と一緒に人生を歩みたい、今以上に……一緒に、幸せになりたい。
そして……此れからも、ずっと愛し続ける事を、誓います。―――俺と、…結婚してください……!」
強張る手で、薬指へと指輪を贈った。その手は、同じ位冷たくて、震えていた。
「想いは同じ……。
共に歩み、幸せな未来を育むのは何時だって零くんと一緒がいいです……!」
『格好良い言葉とか憧れて用意してたんだけどさ』と苦笑う彼がくれた等身大の言葉だからこそ、星垂るる月夜に彼女は泣いたのだ。
「じゃ、じゃあ……っ!」
「―――はい、喜んで!」
※SS担当者:しらね葵