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イラスト詳細

高槻・林檎のkzgr_による3人ピンナップクリスマス2021

作者 kzgr_
人物 高槻・林檎
明星・砂織
諏訪・まりあ
イラスト種別 3人ピンナップクリスマス2021(→おまけイラスト)(サイズアップ)
納品日 2021年12月24日

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イラストSS

 輝かんばかりのキラキラデーでも外に出るのは変わらず億劫、巣ごもりナハトと洒落こまん。とにかくラクを重点した部屋着のジャージに、ごろ寝のお供、枕とクッションを数個配置し――さあ準備は整った、あたしのナハトを始めよう。と、まりあが堕落の準備を整えた時。
 ピンポーン、と玄関の呼び出し音が鳴る。これからだというのに何事だ、けれど出ない訳にも行くまい。そういえば昨日、通販で頼んだものが――
 そう思って、玄関を開けてみると。

「「来ちゃった★」」
 ぎちぎちになった買い物袋を引っ提げて、砂織と林檎が立っていた。

「まりあさん、どうせ予定も無いだろうと思いまして」
 おじゃましまーす、と家主を素通りし、実家帰りのように室内へ上がる林檎。
「合ってるよ畜生め。てか林檎ちゃん……も、砂織ちゃんも遠慮ねえな」
 気が付けば、砂織も同様に部屋の中。実際、ここはたまり場になってはいるが、特に約束した訳でもなく――つまり、彼女たちも予定なし。
「どーも、野菜デス」
 食材入りの買い物袋を、来訪者たちはキッチンの適当な場所に置く。
「あとお肉とかも色々買ってきたんで、まりあさん、後はよろしくデス」
「つまりアレか、料理番は丸投げって事か。あと砂織ちゃん、その言い方だと砂織ちゃんが野菜みたいだぞ」
「私たちが野菜デス!」
「はい、私のお土産……お菓子もそちらに。えーとまず、お風呂借りても良いですか」
「なるほど。林檎ちゃんは泊まる気満々、と」
 怠惰な準備はしていたが、そういえば食事の事は失念しており――正直なところ、まりあの腹も寂しくなってきたところ。
「ここは、適当に切って一気に……」

 具材をひと通り切り終えた辺りで、砂織と林檎は思い思いのクッションやブランケットで寛いでいた。
「まりあさん、バイト戦士の割に結構良い部屋住んでマスよね」
「ですよね。家賃はどれくらいですか」
「二人とも本当、遠慮とか無ぇのな……まぁ巣ごもり派だし、巣にはこだわる」
 よいしょ、と、居間の座卓にコンロと具材入りの鍋、入りきらなかった素材を置くまりあ。
「おおー、お鍋デスか!」
「これぞパーティー、って感じですね」
「食材の方は感謝だな。ま、適当に食うとしますか」

「「「いただきまーす」」」

 寒い夜に暖かい部屋、その中でつつく熱い鍋。林檎は熱さに茹だった様子。
「はふー……お風呂上がりですが、汗かいちゃいますねえ。あー、温泉でも行きたいなぁ」
「出かけるのはめんどいが、温泉ってのは悪くねえかも」
「今度行きまショウか!」
「気が向いたらな」

 輝かんばかりのなんでもない夜、あるマンションの一室で。


 ※SS担当者:白夜ゆう

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