PandoraPartyProject

イラスト詳細

オウェード=ランドマスターのみっくによるおまけイラスト

イラストSS

●ジト目おぜう
「――それで、何か弁解は?」
 お気に入りのティーカップで紅茶を飲みながら、居住まいを正したリーゼロッテはオウェードに些かジトっとした視線を投げていた。
「……いや、その、わ、わしはそのような心算は無く……
 ど、どうか信じて頂きたい。り、りりリーゼロッテ様」
 目前の大男は厳めしいその顔を白黒とさせて背を丸めるようにしてそんな彼女に向かい合っていた。
「信じる信じない以前に『起きた事』が問題なのです」
「……うっ……」
「紳士たるもの、それ位でないといけませんわよね?」
 嘆息したリーゼロッテは言葉こそ厳しいが、内心はそう怒ってはいなかった。
 出来事は聖夜の『ちょっとしたハプニング』に過ぎず、そこに何らかの悪意や他意が無かった事は知れていた。
 故に何とも言えず、何とも言えない気分になる。
(もっと、堂々としていらっしゃれば宜しいのに)
 興味があるかどうかは別にしてリーゼロッテは他人が自身に向ける感情に何ら気付かない程に愚鈍ではない。故にオウェードは時に何とも扱い難い相手であった。
「もっとしゃんとしなさいな」
 窘めるように言った彼女の顔からは険が取れていた。
「そういう殿方でなければときめく暇もありませんでしょう?」

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