イラスト詳細
囲 飛呂のしゃおによるおまけイラスト
囲 飛呂のしゃおによるおまけイラスト
イラストSS
「あれ?」
ユリーカは自室に置いてあったプレゼントに首を傾げる。気付けばこっそりと窓の淵にプレゼントが置いてあったのだ。
其れが誰から貰った物かは分からない。首を傾げながらも可愛らしいプレゼントを見詰めては瞬いた。
ショウだろうか。プルーだろうか。それともレオン……いやいや、彼等は面と向かって渡すはずだ。
未だ見ぬ『サンタクロース』がやって来たのだろうか。
それはそれでも、嬉しい。何時か、渡してくれた相手には有り難うと告げなくてはならないとユリーカはるんるん気分でプレゼントを持ってその場を後にする。
窓の外から一部始終を見詰めていた飛呂はその様子にぐ、とマフラーで口許を隠した。
彼女にプレゼントを渡したのは彼だ。だが、直接まともに話すどころか顔合わせも出来ない程に恋する少年だ。
ユリーカからはイレギュラーズの一人程度と認識されているだろう。
そんな彼が愛おしい人のために選んだプレゼントを彼女は喜んでくれるだろうか。
――何時か、「あの日のサンタは俺だ」と告げることが出来る日が来る事を願いながら。
彼女が喜ぶ顔を見られただけでも良かったと白い息を吐いた。
*SS担当:夏あかね