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レべリオの黒猫によるおまけイラスト
レべリオの黒猫によるおまけイラスト
イラストSS
この世界のクリスマス――シャイネンナハトは祈りを捧げる夜だと、誰かが話していた記憶がある。そして、恋人たちにとっても特別な夜であることは、異世界でも共通の認識らしい。
2人だけの平和な夜を過ごしたい――そんなささやかな祈りを込めて、向かい合ったレベリオとメイヴィス・ドラモンドは、互いの手を取り合う。
クリスマスツリーの電飾の明滅、ソファーに置かれたクリスマスプレゼント、微笑みを向ける愛しい人――穏やかな温もりにあふれる部屋で今この時を過ごす2人は、とても満ち足りた表情をしていた。
少し前までメイヴィスと夜空の流星を眺めていたレベリオは、「どんな願い事をしたの?」とメイヴィスに尋ねた。
メイヴィスはどこかごまかすように、はにかみながら答えた。
「それは……教えてしまったら、叶わなくなると聞いたような気がするわ」
「それは困るな」と苦笑するレベリオに対し、メイヴィスは優しくその手を握り返しながら、
「あなたも、私と同じようなことを願ってくれていたらいいのだけど……ルーイヒ」
レベリオの本名を知るメイヴィスは、その名前で彼を呼んだ。
「それは……今、俺は君の願いを叶えられているのかな?」
メイヴィスを見つめ返すルーイヒにそう尋ねられ、メイヴィスは一瞬驚いたような表情を見せた。
メイヴィスは何かを言いかけたが、その頬を優しくなでるルーイヒの手に心を奪われる。
――またこんな風に過ごせる日が来るなんて。
多くを乗り越えて恋仲となったルーイヒとメイヴィスは顔を寄せ合い、2人の幸福な記憶を新たに刻むのであった。
※SS担当者:夏雨