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楊枝 茄子子のやむむによるおまけイラスト
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●聖夜の出来事
聖夜(シャイネン・ナハト)は混沌における世界的な祭典である。
厳かに平和を祈る争いの無い夜は、実際の所。幾分かの商業主義と、幾分かの浮かれた気持ちを帯びているもので。大多数の人間にとって『特別なお休み』という意味合いを強く帯びるものだが、世の中には例外というものがある。
「シェ、シェアキム……陛下!?」
……真夜中の教会で『彼』と偶然に出会ってしまった天義のシスター姿の茄子子は思わず目を丸くしていた。
「ああ、貴殿か。遅くまで務めを御苦労」
「……あ、う、はい! 頑張りました!」
(好きな人がいきなりPOPするのは心臓に良くない!!!)
先述した『例外』にはサービス業とか色々あるのだが、その中でも『最大』が真っ当な聖職者である。教皇も兼務するシェアキム・ロッド・フォン・フェネスト六世は最も忙しい人物であろう。
い、いえその、本日はお日柄もよく……ないかもですが、何時も雪だし。シャイネンナハトの夜ですね、へへ……」
受け答えは如才がない、とは言えず何処か挙動不審なものだ。
だが、それが却って良かったのかも知れない。厳めしい顔に幾分かの疲労を感じさせるシェアキムは少しだけ力を抜いて見知ったイレギュラーズである茄子子に微笑みかけた。
「貴殿の心がけは大変素晴らしい。
ローレットにも心ある者が多い事を嬉しく思うぞ」
大仕事を概ね終えたからか、何時に無く饒舌なシェアキムに見つめられ茄子子の顔は真っ赤になった。茄子子にとって彼は(字数が尽きたので続きを読むには課金が必要です)