イラスト詳細
笹木 花丸のomuによる4人ピンナップクリスマス2021
イラストSS
「メリークリスマス!」
その号令に微笑んだ花丸はなじみが「ケーキだぞー!」と嬉しそうに持ち込んだホールケーキに手を叩いて喜んだ。
三人娘はサンタクロースのコスチュームを。それから定はトナカイだ。
ひよのの自宅に集まって、クリスマスパーティーの準備だと買い出しと作っておいたビーフシチューを確かめる。サラダだってなじみが好きなフレンチドレッシングを用意した。
「豪華だねえ、何から食べる?」
「なじみさん、目が肉を求めてるぜ。肉食女子になってる」
「ふふふーん、この為にお腹を空かして来たなじみさんは無敵だからね」
自信満々ななじみに花丸とひよのは可笑しくなって微笑んだ。定が取り皿を用意している様子を見れば、彼がなじみに随分と慣れていることを感じさせる。
「なじみ。此方の花丸さんも負けては居ませんよ。何せ、摘まみ食いをしていませんから」
「いつもしてるわけじゃないよ? ひよのさんが味見してっていうから」
「ええ、私の味見係ですから。今回は私自らが味見をしたので花丸さんのお腹は空いているはずです」
揶揄うように花丸の腹を突いたひよのに花丸は「そ、そりゃお腹は空いているかもしれないけど」と膨れ面でひよのを見詰める。
クリスマスのパーティーを盛大に行なったのは、R.O.Oの一件が少し落ち着いたからだ。
暫く帰ってくることの出来なかった花丸を揶揄うひよのは何時もよりも楽しそうにも見えた。
「ねえ、なじみさん」
「ん? どうしたんだい、定くん」
「……ひよのさん、テンション高いね?」
「ひよひよね、寂しかったんだよ。花丸ちゃんが暫く帰ってこれなかったから。
だからね、凄く張り切ってクリスマスの準備を――ぎにゃあ」
ぎゅっと花丸の尻尾を掴んだのはひよのであった。「駄目ですよ」なんて告げてなじみの言葉の続きを止めたひよのは何処か恥ずかしげにさえ見える。
「……まあ、そういう事です。また四人で一緒にパーティーが出来て嬉しいのですよ」
「それじゃあ思い切り盛り上がろう。花丸ちゃんも鱈腹食べてくれて良いぜ。
風船になって飛んでいっても僕らがきちんと捕まえておくようにするからさ」
「それは凄い言い方だよ、ジョーさん。でも、いっぱい食べようね、なじみさん!」
四人のクリスマスパーティーはまだまだ続くのだ。
*SS担当:夏あかね