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オニキス・ハートの蒼那によるおまけイラスト
オニキス・ハートの蒼那によるおまけイラスト
イラストSS
●笑顔になってほしくて
復興に勤しむ再現性東京にも、聖なるベルは歌う。
こんな時だから。
こんな時だからこそ。
人々は各々で出来ることをしながらも、折角のイベントだと町中にシャイネンナハトの音楽と彩りを満たしていた。昨年と比べたら、きっとそれはとても小さな規模ではあるけれど。
(――こんな時だからこそ)
みんなに元気を与えたい。今日という日を笑顔で過ごして欲しい。
そんな思いを胸に、オニキス・ハート(p3p008639)は街の中を歩いていた。
「……よかったら、これ」
「わあ、いいの? お姉ちゃんありがとう!」
トナカイの着ぐるみ姿のオニキスからプレゼントの小包を受け取った少年が笑顔を浮かべ、ママーと母親の元へと駆けていく。
「お姉ちゃんがね、プレゼントをくれた」
頭を下げる母親に小さく顎を引いて返し、オニキスは袋から次の小包を取り出した。
「オニちゃん、結構サマになってんじゃん?」
「そうかい?」
「ほら見て見て、あの笑顔。オニちゃんのおかげっしょ」
子供たちを指差して、トパーズが我がことのように笑みを見せた。
うん、と頷くオニキスは無表情だがどことなく嬉しそうで、トパーズも嬉しくなる。
「そんじゃま、全部配っちゃおっか!」
袋を担ぎ直したトパーズを見て、オニキスはまた人々へとプレゼントを配っていく。
たくさんの笑顔がこの街に溢れますように。
そう、願って。
※SS担当者:壱花