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茶屋ヶ坂 戦神 秋奈の奏多による2人ピンナップクリスマス2021
茶屋ヶ坂 戦神 秋奈の奏多による2人ピンナップクリスマス2021
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「んでさー、ここのがマジで旨いわけ。食べてみて欲しかったんだよね。
あ、因みに秋奈ちゃんがパイセンからクーポン貰ったから遠慮しないで良いぜ?」
「んー、美味しいね。この大きいハンバーガーが一番かも!」
「チキンも頂戴」
「チキンはだーめ」
くすくすと笑う奏に秋奈は唇を尖らせた。ケチと呟く秋奈へと「嘘だよ、食べる?」と奏は笑う。
「もち。ポテトあげるから!」
「じゃあ、それを貰おうかなー」
手を伸ばした奏に秋奈は微笑んで「あーんしたげよっか」と揶揄った。
何てことない日常。ポテトを掴み上げて「奏」と名を呼びかけて――彼女が、其処に居ないことを改めて思い知る。
あの娘はこの世界に、先に来たはずだった。
もう一度逢えると思っていた。逢えないわけがない。あんなに明るくて元気な子だ。
混沌でだってやっていけるはずだ。そうしたら、共にハンバーガーを食べて、希望ヶ浜学園に通って。
着慣れない制服を着て「似合わない」だなんて笑い合う日常が其処にはあった『筈』だった。
「……いないじゃん」
――秋奈がこの世界へ導かれたとき。奏はもう居なかった。
*SS担当:夏あかね