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杜里 ちぐさのぺいゆによる2人ピンナップクリスマス2021
杜里 ちぐさのぺいゆによる2人ピンナップクリスマス2021
イラストSS
木造の壁に可愛らしくシャイネンナハトの飾りを行なったちぐさは「いらっしゃいにゃ!」とショウを招き入れた。
ツリーを用意する余裕はなかったからと、手作りの飾りを容易していた彼に「やあ」とショウは手を振る。
奮発したご馳走とシャンパンを楽しんで、ちぐさは「ショウ、今日は忙しいにゃ?」と問うた。
「どうかしたのかい?」
「ショウとサンタさん待つにゃ!」
オーケーと笑ったショウの膝にぴょんと飛び乗ってからちぐさは「ショウ、ショウ」と名前を呼んだ。
「ショウはサンタさん見たことあるにゃ?」
「んー、どうだろうな。あるような、ないような」
「どうだと思う?」
「白い髭のおじいさんだった気もするね。凄く忙しいから、話しかけたり見かけても見なかった振りをしなくちゃいけないのさ」
ちぐさは分かったと大きく頷いた。楽しげな会話を繰り広げている内にちぐさは眠たくなって目を擦る。
ついつい、眠気がやって来たが――サンタさんと会いたいからと眼をぱしぱしと幾度も瞬いて。
「サンタさんが来たら起こしてあげるよ」
「本当に?」
「約束できないかもしれないな。彼は忙しいから。それに俺も寝てしまうかも知れない」
揶揄い笑ったショウはちぐさを膝に寝かせて頭を撫でる。
サンタクロースが来なくったって、今日は良き日になったと感じてくれれば良いと思いながら。
*SS担当:夏あかね