PandoraPartyProject

イラスト詳細

【139】冬採れ茗荷。或いは、聖夜の水垢離…

作者 珀織ヒスイ
人物 新田 寛治
耀 澄恋
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2021(サイズアップ)
登録されているアルバム
納品日 2021年12月24日

18  

イラストSS

 日中、数多くの友人たちと楽しんだシャイネンナハト。
 澄恋はそんな友人たちと別れ、家の裏へと向かう。
 澄恋の家は練達の古民家という言葉がしっくり来る見た目だ。
 中身は一般的な住居と相違ないが外観の立派さは折紙つきだ。
 そんな家の裏へと澄恋は迷うことなく進む。
 家の裏にあるのは、神聖なる森である。その森を慣れた足取りで進む。
 森の中、ぽっかりと空いた空間。その中央に座す池。
 白い襦袢に着替えて来ていた澄恋はその池へゆっくり入っていく。
 この池は山からの清水で生まれた自然のもので、澄恋はそれを感謝して水垢離の場として日 夜、自らを清めていた。
 今宵のような特別な夜であってもこの習慣は変わらない。
 美しい青空色の毛先を池に浸すと、襦袢から透ける白魚の肌が艶めかしい。 桶を手繰り寄せ、清水を掬って肩、頭と順に清める。
 ふと、自分以外の誰かの気配を察知したのか、周囲を見渡し――鮮やかな紫水晶の瞳を細め た。
 口の動きだけで彼に赦しを与え、澄恋はいっそ魅せるように命垢離を再開したのだった ――……。


 ※SS担当者:桜蝶 京嵐

PAGETOPPAGEBOTTOM