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先輩♡私とは遊んでくれないんですかぁ?
先輩♡私とは遊んでくれないんですかぁ?
イラストSS
――君からのプレゼント。
そんな言葉に心が躍る。定はなじみを見詰めてから「その、さ、暖かい?」と問い掛けた。
「うん。暖かい――あ、」
「あ?」
なじみが微笑んでから定の背中を見詰めてぱちぱちと瞬く。
背後からひょこりと姿を現したのは、そう。何時もの可愛い『後輩』なのだ。
「あらあら、先輩ってば、またなじみんばかりに優しくして。可愛い後輩の私はおいてけぼりですか?」
「え、いや……」
「どうしました? 先輩ったら、照れちゃって。
可愛すぎる後輩が突然現れたからビックリしちゃいました? それとも、後輩へのプレゼントを忘れていたことを思い出して、驚いているとか。
驚天動地って正にこのことですよね。先輩、少し震えていますもん。うふふ、震度に表すととどれくらいでしょう」
「2!」
「なじみさん、応えなくて良いから!」
振り向けず、青ざめたままの定に夢華は首を傾いで「せーんぱい」と呼びかける。
腕をつんつんと突いた指先の感触も、目の前のなじみが朗らかに笑っているのも、分かる。分かるけれど。
聞きたかった。
どうして、此処に居るんですか。夢華ちゃん。
――え? 先輩の事なんて、なーんだって分かりますよ?
*SS担当:夏あかね