PandoraPartyProject

イラスト詳細

どっちのレオン・ドナーツ・バルトロメイSHOW

作者 佐東敏生
アバター ドウ
レオン・ドナーツ・バルトロメイ
イラスト種別 2人ピンナップクリスマス2021(R.O.O・サイズアップ)
納品日 2021年12月24日

8  

イラストSS

●どっちのレオンSHOW!
 人間は思考する葦であるという。
 肉体的に獣よりも脆弱でありながら、彼等は他より頭抜けた知性と社会性において今日の繁栄を極めたという意味だ。
『平和と静寂を愛し、同胞への友愛と世界への慈しみを如何なる時も忘れない幻想種は決して人間と同じではないが』知識を蓄え、書より学び、次代へ伝える――知の承継を行う事『だけ』は変わらない。
(つまり――こうして私が思考実験を忘れないのは、叡智の捕食者として極めて正しい行動なのです)
 両手で頬杖をついたドウ(p3x000172)は自身の行為の意味を確認し、納得してから『思案』を続けた。
(……おかしい。こんな事は許されない……)
 混沌よりも少し大人びたドウの美しい顔を甘い苦慮に染めるのは脳裏に描かれた二人のレオン・ドナーツ・バルトロメイ(p3y000002)の顔であった。
 片側は混沌で彼女が出会った運命だ。
『だらしなく、意地悪で、ちっとも王子様みたいじゃない四十路の男』。ドウの真ん中(ストライク)からは外れている。
 もう片側はR.O.Oで彼女が見たそんな彼のアバターだ。『キラッキラしていて死角無く物語の王子様。思わず目眩がしそうになる』。物語で知ったドウの真ん中(ストライク)そのものである。
(……なのに、おかしい……!)
 実に無意味に「どちらの方が」等と考えてしまったのが我ながらの愚かだった。王子様が33-4になれば平和だったのに、どうも接戦ながらだらしない方に軍配が上がる。
(これでは私がどうしようもなくレオン君を好きで仕方ないみたいではないですか!)
「違うの?」と聞かれれば大いに困ろう。
 己ならぬ誰かが彼を貶せば氷点下の不機嫌は火を見るより明らかだ。でも自分で認めるのはドウしても。
「……こんなの、絶対言えませんよ……」
 想像してドウの顔は真っ赤になった。
 きっとそんな時、彼は得意顔で調子に乗るから――

PAGETOPPAGEBOTTOM