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ルビー・アールオースのゆまによるシングルピンナップクリスマス2021
ルビー・アールオースのゆまによるシングルピンナップクリスマス2021
イラストSS
祭りを行く人々の喧騒が満ち、星と飾りの煌めきに彩られた聖夜の街を二人は歩く。
「ねぇ、スピネル?」
リースやオーナメントなど、きらびやかに飾られたツリーを見上げて。少女が幼馴染みの少年に問えば。
「なに、ルビー?」
首を傾げて問い返す少年がいて。少しだけ寒そうに見える少女に、自分のマフラーの半分を彼女の首に巻いてあげていて。
そばに彼がいて、こうして言葉を交わし、触れ合えるのがなんだか嬉しくて。そう感じると、自然と笑みがこぼれて。
「楽しいね!」
「うん、楽しいね」
ありきたりだけれど、偽りのないルビーの言葉にスピネルも頷いて。
幼馴染みの二人は寄り添って。一度離れてしまった手が、今度は決して離れないように。
「ねぇ、スピネル。次はあっち行ってみよ? あの露店!」
ルビーは興味の赴くままに幼馴染みを誘って。
「うん、行こうか」
スピネルは彼女の手を取って。引かれるがままについていく。
雑踏を掻き分けながらも、離れない手に二人は安心して。
「来年もこうして二人で遊びたいね」
「気が早いよ」
二人で顔を見合せてくすくすと笑い合いながらも、約束を重ねて。
そうして二人は眠らない街を心行くまで駆け回る。
※SS担当者:灯火