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ラダ・ジグリの波留川による2人ピンナップクリスマス2021
ラダ・ジグリの波留川による2人ピンナップクリスマス2021
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シャイネンナハト。聖なる夜は、誰もが平穏と平和を楽しむ祝日であり、戦場等という言葉とは無縁の場所である――のだが。しかし、せっかくの休日。商人たちにとっては、まさに此処こそが正念場の戦場と言った所だろう。シャイネンナハトを祝う、屋台の群。ラダとスティーブンは、そんな戦場のただ中を、戦利品であるグリューワインを片手に、ほのかにアルコールで上気した頬を外気で冷やしながら歩いていた。
「飲みながら店を巡るっていうのも、妙な感じだな」
ラダが苦笑する。ふわふわとした感覚は、アルコールの酔い故か。
「楽しいけれどね。しかし、流石の市場だ。色々なものがある……ああ、あのランプの店、良くないか?」
「確かに、だ。でも、あっちのアクセサリの店も悪くない」
スティーブンがくぴり、とグリューワインを口に、いう。
「それから、ワインだけってのもいいが……やっぱり摘まめるものも欲しいな。飲み歩き、と思ったけど、腰を据えてもいいかもしれないなぁ」
「それは確かに、だ。丁度、肉の焼けるいい匂いもする……」
「迷うな。あー、まずはさっきの店を覗いてから行くか……なに、市場はまだまだ始まったばかりだ。俺たちがふらつく時間くらい残ってる」
「違いない……では、まずはあの店から」
ラダの言葉に、スティーブンは頷く。ワインで温まった身体のまま、二人は目当ての店へと歩き始めた。
*SS担当:洗井落雲