イラストSS

「四音さん、輝かんばかりの、この夜に！」
　ハートや星のエフェクトを散りばめたアルエットは四音へと満面の笑みを向ける。
「シャイネンナハトってふわふわしたファーとかリボンとか可愛いサンタ服が沢山あって大好き！」
「そうですね。素敵ですよ」
　微笑んだ四音はアルエットの後ろに回り込みぎゅうと抱きしめる。
「とっても可愛いです！」
「えへへ。嬉しいの」
　落ちそうになったサンタ帽を押さえながら、アルエットは四音の頬に触れた。
　いつもより近い距離にあるふたりの顔。
　頬が触れあえば、すべすべとした感触にもっと触れていたいと思う。
「四音さん」
「何ですか？」
　鼓動が聞こえて来そうな程近くで声がした。
　四音が傍に居るだけで、ドキドキと優しい気持ちが一緒に溢れてくる。
「アルエット、四音さんが大好きなのよ」
　後ろから抱きついて来る四音へお返しとばかりにアルエットは親友の腕に抱きついた。
「奇遇ですね。私もですよ。食べちゃいたいぐらい」
「アルエット食べられるの？」
「……ちょっとだけ食べたことがあります」
「嘘ぉ」
「ふふ、全部食べたら勿体ないですからね。少しずつですよアルエットさん」
　ふわふわの、わたあめみたいに甘くて溶けてしまいそうな二人だけの時間。

＊SS担当：もみじ