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祝音と銀路と(一部燃え尽きていて読めない)傾 千悠による関係者+PCピンナップクリスマス2021
イラストSS
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――輝かんばかりの、この夜に!
目の前には、シャイネンナハトに合わせ、沢山の装飾が街を彩る。
「わぁ……」
普段から無表情な祝音・猫乃見・来探(p3p009413)だが、この日ばかりは沢山のイルミネーションに大きく目を見開く。
店先に並ぶ造形品もまた色とりどりで輝かしい。街の光に照らされて一層美しく感じられるのだろう。
「きれい、だね……」
そんな祝音を、2人の男性が微笑ましげに見つめる。
「ああ、なんたってクリスマス……シャイネンナハトだしな」
1人は祝音の名付け親であるイレギュラーズの先輩、灰鉄 銀路。
名前を思わせる白銀にも近い単発を逆立てた彼は普段不愛想な態度をとることも多いが、街のあちらこちらで輝く物品、照明などに目を輝かせる祝音に微笑ましさを感じていたようだ。
「…………」
ただ時折、銀路は、隣にいた猫乃見 永臣へと鋭い視線を向けていた。なぜ、自分が祝音につけた名字を、この男が名乗っているのか……と。
「祝音、こっちも見てごらん」
銀路は永臣に対して少しばかり警戒心も抱いているのだが、知ってか知らずか、永臣が反応する素振りはない。
「2人と、一緒に街を回りたい」
祝音の言う2人とはもちろん、銀路と永臣のこと。
彼の願いを叶える為、銀路も今日ばかりは気にせずに過ごすことにしていた。
「うわあ、すごいね、おじさん」
永臣に促される形で、祝音が目にした方向には、蝋燭、複数のベリー、クリスマスツリー……様々な形を模した電飾が並んでいた。
電飾もそうだが、それらに照らされて輝く露店の商品に祝音は興味津々。
通りがかったその店はアクセサリーや置物を多数扱っており、魔力等によって輝く仕組みになっている商品も並ぶ。
ただ、猫が大好きな祝音が興味を抱いたのは、ガーランドと呼ばれるクリスマス用の飾り。モミの木を思わせる意匠に巻かれた細工に可愛らしい猫がついていた。
「僕、これ欲しいな」
「お、なら、これもどうだ?」
「良ければ買おう。欲しいものは他にないのかい?」
銀路は猫サンタのぬいぐるみなど、祝音が好きな猫をベースとしたものを勧めると、永臣が包んでもらうよう店員に頼む。
「じゃあ、俺も買ってやる。ちょっと待ってな」
「わあ、ありがと!」
負けじと銀路も購入の意思を示せば、祝音は一層目を輝かせる。
「猫さんいっぱい……」
左右から差し出される猫グッズを手にし、祝音は幸せな一時を過ごすのだった。
※SS担当者:なちゅい