PandoraPartyProject

イラスト詳細

ルーキス・グリムゲルデのYAMIDEITEIによるSS用イラスト

作者 YAMIDEITEI
人物 ルーキス・グリムゲルデ
イラスト種別 SS用イラスト(サイズアップ)
納品日 2021年11月16日

6  

イラストSS

●契約悪魔
「さて鍛錬、鍛錬ねぇ?」
 練り上げた力をもってしても敵わぬ敵は居る。
 全ての敵を薙ぎ払い、無敵に到るが幻想だとしても――目障りな何かに触れれば如何ともし難いのも癪である。
 なればこそ。
「混沌の人間に教えを乞うのもありだけど。
 ここは折角だ、慣らしの意味でも同郷の連中に付き合って貰おうかと思ってね――」
『一級の魔術師らしく』貪欲たるルーキスが頼んだ相手は彼女に似合いの悪魔だった。
『西の王』アザゼル――異界より流れ着いたそれは浪漫の無い言い方をすればルーキスと同じ旅人である。
「折角の縁でキミもこっちに召喚されたんだ、たまには手を貸してくれると助かるよ」
「――まぁ、契約している以上はその位の仕事はしようとも」
 ルーキスとアザゼルの関係は主従であり、同時に気安い友人関係でもある。
 自身の『真名』を知る契約の魔術師と普通の悪魔は、本来寝首を掻き合うような関係にしかなるまいが。
 人間が嫌いで仕方なかった頃は兎も角として、とある事情から大分『丸く』なったアザゼルは酷い面白がりのトラブルメイカーながらにわざとらしい礼をしてみせるのだ。
「それで、どんな風がお好みだね?」
「召喚術も多少使えるようになったとはいえ全盛期には程遠いからね。
 混沌の法則に合った形で再現できれば多少は楽かな」
「成る程ね」
「使い勝手は欲しい。私の好みは知ってるだろう?」
「勿論」
 ルーキスは不安定な術を嫌う。アザゼルの音魔術は『揺らぎ』の塊だが、方向性の違いは時に相性の良さになる。
 軽く請け負った悪魔(ゆうじん)を彼女は一つも疑っていない――


※スキル『形無き銀鍵』を習得しました!

PAGETOPPAGEBOTTOM