イラスト詳細
Stella Biancaはシャイネンナハトも通常営業中!
Stella Biancaはシャイネンナハトも通常営業中!
イラストSS
きっと、とびっきりの夜になる。
あの人はそう囁いてくれた。
その出来事が、とびっきりの幸せだって知らずに。
少女。ここでは名もなき少女としよう。
街のイケメン男子に『クリスマス、空いてるゥ?』と言われ即答YESしたのが運の尽き。一日限りで入っていた日雇いのアルバイトを交代することになった不遇なる少女である。
街は華やぎ恋人達が手を繋ぎ、イルミネーションの前でくっついたりはなれたりを繰り返す夜に、少女は渋々100%で指定された場所へとやってきた。
――『Stella Bianca(ステラ・ビアンカ)』
街の酒場である。シャイネンナハトには賑わうらしく、臨時のアルバイトを雇いたかったらしい。
「クリスマスだっていうのに、おじさんに囲まれて皿洗いか……」
こんばんわーと言って入っていった少女を……なんと言おうか、『意外性』が出迎えた。
「やあ、私がモカ・ビアンキーニ。
あなたが……おや、話に聞いていたのと違うな?」
顔を近づける、褐色肌の女性。背は高く、バーテンダーユニフォームと蝶ネクタイが誰よりもクールに似合っていた。
少し屈んだせいだろうか。長い前髪が落ち、首元から良い香りした。
顔のほてりをごまかすように手で隠し、どもりながらも事情を説明する少女に、モカはぽんと肩を叩く。
「ありがとう。優しいんだな、あなたは。これから忙しいぞ」
女性は、モカは、肩に置いた手へと唇を近づけるようにして囁いた。
「きっと、とびっきりの夜になる」
※担当GM『黒筆墨汁』
挿絵情報
- 公認設定『ステラビアンカ』