イラストSS

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　冬のある日。
　暖かな明かりに照らされた木造建築の部屋の中で、机に向かっていたのは水色の髪の少女。
　暖かそうな衣服を纏った彼女……アクアベルは幻想某所の私室にて、何やら資料を作成していたようだ。
　だが、普段から混沌のあちらこちらを飛び回っていたこともあり、眠気を感じて……。
　机の上には、書きかけの羊皮紙が数枚と羽ペン。眠気覚ましにと淹れたコーヒーもそのままに、アクアベルは眠りに落ちてしまう。
　すー、すー。
　コン、コン。
　寝息を立てる彼女の部屋へと、ノックする音。
「おじゃましまーす」
　そこに訪れたのは、こちらも水色の髪、小柄な鉄騎種少年ヨハンだ。
「アクアベルさん、いますかー？」
　依頼について、話をしようかと訪れた彼はすぐ、机の上へと伏したアクアベルを見つける。
　よほど疲れていたのだろうと、あどけない彼女の寝顔にヨハンは小さく笑顔を見せる。
「ふふっ、風邪引きますよ」
　部屋は暖かくあったが、アクアベルを気がけるヨハンが小さく声をかけたものの、起きる様子はない。
　とはいえ、本気で起こすつもりもなかったヨハンは、壁にかかっていたコートを優しくアクアベルへとかけ、そっと部屋を後にしたのだった。


　＊SS担当者：なちゅいGM