イラスト詳細
貴方という多面体、その一つ
イラストSS
「おー、うめえうめえ! やっぱシャイネンナハトは肉だよな!」
生ハム原木のような肉料理へ直接手で掴んでかぶりつく狼男。彼こそラサの武闘派一大勢力『凶(マガキ)』の頭領にして獰猛なる傭兵ハウザー・ヤーク(p3n000093)である。
弱者をいたぶり自分より強い気になっている相手を地に伏し殺すことを趣味とするラサの狂犬だが、お肉めっちゃくってる今はもうなんかご飯時のわんこである。
それはもうニコニコしながら肉を食い、肉を食い、肉を食ってたまに酒を一気飲みする。
(うーん……さすがハウザーさん……)
その横ではビールをジョッキでちびちびやりながら横目で眺める黎 冰星(p3p008546)。
彼の懐からひょこっと顔を出したリスがテーブルの上に並んでいたピーナッツを一個とりあげ口に頬張り、もう二個三個つかんで頬張ってからするっと懐にもぐりなおした。なんか、住み着いているらしい。
それにも気づかずぼーっとハウザーを眺めていた冰星へ、ハウザーは肉を食う手を止めて振り返った。
「なんだお前食ってねえじゃねえかぶっ飛ばすぞ」
「食べてますよー」
「おおいいぞお前ぶっ飛ばしてやる」
ハウザーと飲みに行くと大体大食い大会になる。
大盛りの料理を平らげてはテーブルに皿を積み、上機嫌で更に食う。そして機嫌が良くなると語彙が荒くなる。しまいにゃオネーチャンがいっぱいいる店に繰り出して遊び始めるので、普通のひとは彼と飲むのを嫌がるが……冰星はどうやらそれが良いらしい。
もっというと、楽しくやってるハウザーを見るのが良いらしい。
「あの、今日は僕、奢るんで」
「うるせえいらねえよぶん殴るぞ。おらもっと食えおら」
更に運ばれてきたでっかいステーキを冰星にもズイッと差し出すと、ハウザーは上機嫌にステーキへフォークを突き立てた。
こんなシャイネンナハトも、悪くない。
※担当GM『黒筆墨汁』