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ティア・マヤ・ラグレンの傾 千悠による2人ピンナップクリスマス2020(横)
ティア・マヤ・ラグレンの傾 千悠による2人ピンナップクリスマス2020(横)
イラストSS
●壁ドンというか床ドンというか
『覚醒の好機』を得る事にはかなりの幸運が必要になる。
幾多の可能性の網を潜り抜け、ライバルとの運勝負に勝ち抜き、その一片を掴んだならば。時に都合の良い偶然は運命の持ち主に味方をする事さえあるのだろう――
「お嬢様、是非もっと丁寧にご教授頂きたく――」
芝居がかった調子でわざとらしく言ったティア・マヤ・ラグレン(p3p000593)の下にリーゼロッテ・アーベントロート(p3n000039)が居る。部屋での『がーるずとーく』後に事故。ティアとしてはリーゼロッテに先だって習った『暗殺術』の教習をお願いしたかっただけなのだが、渡るに船。これは単なる幸いである。
何せ、おぜう様は可愛らしい。
偶然ながらに組み敷いたティアは食虫花のような笑みを浮かべて銀色の髪が触れそうな距離で獲物を伺っていた。
「――教えるのは構いませんけれど」
リーゼロッテの唇が銀色の鈴のような声を発する。
か細く、何処か照れたような音色が心地よくティアの耳をくすぐって――
「――っ!?」
――次の瞬間には『ひっくり返された』ティアは、リーゼロッテの下に変わっている。
「生憎と私、攻められるのは苦手ですの。
さあ、この可愛らしい反乱。一体どうして差し上げようかしら?」
成る程、此方の笑みも毒花のそれだ。
ちょっと、ティアは無事で済まないかもしんない……