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VDMランドのヒーローショー!予行練習だ!
イラストSS
これはマリア・レイシス領に存在するVDMランド――一部イレギュラーズからはアルハラランドと呼ばれている――でのひと時。
「トラコフスカヤちゃん! ブラックタイガー君! 君たちに決めたよ!」
突然のご指名になんだろうかと顔を見合わせる2人(?)。マリアは彼らへヒーローショーをするのだと告げた。
シャイネン・ナハトと言えば商売人は誰もがクリスマス商戦ならぬシャイネン・ナハト商戦を繰り広げているし、行楽地だってイベントを開催する。なればこのVDMランドだってショーのひとつもやらねばというもの。
「そういうわけだから私とトラコフスカヤちゃん、ブラックタイガー君の3人でヒーローになるんだよ!」
「なるほどですわ!」
つまりこれも商戦のひとつ。ヒーローショーがあると知れば子供たちがやってくる。大人が同伴してくるはずなのでお土産にPRしている酒を買ってくれる。そういうことである!
「それじゃあこれをかぶって!」
「これは何?」
渡されたそれをみて首を傾げる――っぽい仕草をしたブラックタイガー君。マリアが良い笑顔で「サンタ帽子だよ!」と返す。
「ご主人、ヒーローショーにこれを被る必要がありますの?」
「勿論だよ! これはね、異世界でプレゼントを配る聖人の証なんだ!」
プレゼントを配る聖人、サンタクロース。クリスマスではなくシャイネン・ナハトだが、時期も似ているし身に着けることに何ら不自然はないだろう。
「ウォーカーにも気配りをするということですわね! 流石はご主人!」
「そういうことにもなるのかな? さあ、早く準備をしてしまおう! 時間がないからね!」
ヒーローショーだってぶっつけ本番でやる訳にはいかない。予行練習(リハーサル)は必須だ。
「私はこちらに立ちますわ!」
「ボクはこっちに」
「なら私は正面に立たせてもらうね!」
トラコフスカヤちゃんとブラックタイガー君はさも当然というようにマリアのため正面を開ける。そこへ立ったマリアは存在感を出すような仁王立ち。
「虎の中の虎ですわご主人!」
「ふ! やはり私は虎!」
ニッと笑みを浮かべるマリアの傍ら、トラコフスカヤちゃんも負けじと決めポーズを取る。その反対側ではブラックタイガー君もまたポーズをとって。
「ご主人は虎! ボスも虎! ボクも虎!」
エビだけどブラックタイガー(直訳:黒虎)だからヨシ!
「さあ、決めるよ!」
マリアの声と共に七色の光が爆発と共に膨れ上がる。
これで大成功間違いなしだ!
*SS担当者:愁GM