イラストSS

●神の御使い（福の神とは言ってない）
　往々にして期待というのは深く裏切られる為にあるものだとは言うけれど、この仕打ちというものはあんまりにあんまりなのではないだろうか。
　そう、期待に対しての仕打ちは、あまりにもあまりにも。
　聖夜に幸せを振り撒く神の御使い、幸せ運ぶ美少女サンタクロースの曲がりなりにも世の為人の為の志は今や――。
「やめてくださいぃ！？　なんで私に投資して闇市引かせようとするんですかぁ！？」
　美少女サンタこと柚子に謎の投資家からの言葉と物理と問わぬ様々野次が投げつけられていた。
「れ、レリック排出率がおかしい！？　しらないですよぅ！　本当は皆これくらい引いて……」
　その言葉が終わるよりも早く、スコーンと小気味よいとすら思える音を立てて少女の頭を硬い何かが打ち据えた。
「イタッ！　宝石と金貨投げな……」
　見た目華やかなれど曲がりなりにも鉱物を投げつけられる痛み、察して余りあるといったところか。
　その言葉が終わらない内に、その痛みに宛ら手当を施すように送られる青き縞鮮やかな逆プレゼントは――。
「ちょっ、パンツ被せないで！？　やだぁ！！」
　一体何を以てこの混沌が齎されたのか。
　その問いに誰も答えを与える者はなく、何故か襲い来る闇が全てを覆い、円形に柚子の顔のみを残して。
「たﾞれﾞかﾞたﾞすﾞけﾞてﾞ！！」


　＊SS担当者：表川プワゾンNM