イラストSS

　雪合戦。それは冬を楽しむ子供達のお遊び――では、ない！
　雪玉を弾丸とした連携や補給、防衛のなんたるかを学べる疑似的な戦争遊戯。正しく合戦なのだ。
　時には凶器(石ころ)まで持ち出されるそれは決してお遊びと言える様な競技ではなく、真剣勝負に他ならないのだった――(※感想には個人差があります)

　ヒュンッ！　シュインッ！　ゴォッ――！

「ちょ、ちょっ！？　あの、さっきから速度も威力も精度も物凄い雪玉が飛んできてるんですけど……ユシウスさん、本気になってませんか？　遊びじゃねぇ、ってなってませんか！？」

　ルーキスはそう聞くが、根っからの狩人でもあるユシウスとしての答えは決まっている。
　当然――お遊びでは、ない！
　流石に相手が何も心得のない一般人ならばともかく、ルーキスとて彼同様のイレギュラーズ――常人の域にはない者。故に。
　共にイレギュラーズとして、混沌肯定の加護により常識外れの身体能力を持つ身同士。その実力、その雪合戦が尋常の物になる訳もなく！(※個人差があります)

「やっぱりこういうのは真剣勝負だろ……遠慮するなよ。お前も本気でかかってこい。但し、俺は狙った獲物は逃したくない性格をしているからな、どちらかが倒れるまでやるぞ」
「(ヤバい、この人マジだ……)――よし、ここは一旦距離をとって態勢をぶべっ！！？？」　

　――Clean Hit！
　一瞬の意識の間隙に顔面に直撃する雪玉。当然の如く追撃で連射される雪玉――

　……二人の戦いの結果がどうなったかは、皆さんのご想像にお任せします。


　＊SS担当者：黒矢NM