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イラスト詳細

墨生・雪の蒼那による3人ピンナップクリスマス2020(横)

作者 蒼那
人物 墨生・雪
黄野
星影 昼顔
イラスト種別 3人ピンナップクリスマス2020(サイズアップ)
納品日 2020年12月24日

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イラストSS

●これは闇鍋パではないんだが
比較的小柄な墨生・雪と黄野と共に星影 昼顔が同じ炬燵に入るのは、炬燵の中で脚の置き場に困るかと思われたが――幸いにも二人が『比較的小柄』であったので、そこまで問題にはならなかった。
そんなことは、『問題にしている場合ではなかった』のだ――!


「シャイネンナハトとか非リアの拙者には無縁だし、冬と言えば炬燵で鍋しか勝たん。部屋に引き籠もって炬燵に囚われて、熱々の鍋をつつければそれで幸せであるからして」
「そうじゃな! 暖かい場所で、温かい鍋! 友との温かい語らい! これに勝る幸せはあるまいて」
昼顔と黄野は同じ事を言っているのに、なぜか昼顔の顔からは生気が失われている。
「鍋なら何でもいいって訳じゃないんで……拙者、熱々の、美味しい鍋が食べたかったのであって……」
「なんじゃ、見るからに美味そうな鍋ではないか?」
相変わらず不思議そうに首を傾げる黄野。雪も何がおかしいのだろう、といった表情で炬燵の上のものを見つめる。


本日のメイン鍋は――スターゲイザー鍋。
ぐつぐつと出汁が煮込まれて、様々な野菜が泳いでいるのも美味しそうだ。そこまではいい。その上にマグロが乗っているのもまあいい。例え入っているのが刺身用のマグロでも、熱が入ればそれはそれで美味だ。
――なんでそこに秋刀魚の頭を並べようと思ったし。考案者表に出ろよ。もうわかるけど。


「生で入れんなし! せめて倒して入れ……いや入れんなし! これ闇鍋じゃないから!」
「闇鍋とは失礼な、これからもっと味が複雑になって美味しくなるんじゃぞ?」
それを闇鍋というのだとどうして伝わらん。どうしようこの麒麟。
しかもその手にある海産物の箱は、ウニとイクラだろうか。
「駄目、もう駄目! これ以上拙者の幸せなシャイネン鍋破壊しないで!」
「大袈裟じゃなぁ、三色丼が美味いんじゃから三色鍋も美味いに決まっとろう」
なお、ここまでノー味見である。怖くてできない。最早罰ゲームである。
「そんな高級そうなエフェクトさせてもナシナシのナシだし、これ以上は譲れ……アーッ! さりげなく困ります雪氏、雪氏困りますアッー!!」
黄野と昼顔が真っ向から戦争をしている間に、雪はこっそりと具材を追加してしまった。白ネギに青ネギ、白菜、椎茸に人参……と、一般的な鍋であればそこまで問題はなさそうな具だが。


これ、スターゲイザー鍋なんだよね。


 *SS担当者:仄香みりんNM

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