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イラスト詳細

セリア=ファンベルの夜日 Yokaによるシングルピンナップクリスマス2020(横)

作者 夜日 Yoka
人物 セリア=ファンベル
イラスト種別 シングルピンナップクリスマス2020
納品日 2020年12月24日

7  

イラストSS

 冴える光で彩られた夜ならではの衣装を纏い、セリア=ファンベルはとあるプレゼントをせがまれていた。
「地べたが好きだなんて、変わってる」
 放る調子で細いヒールを打ち付けてみると、小気味よい音と喜悦の呻きが重なる。彼女が所在無げに脚を揺らす度、大きなプレゼント袋も健やかな肉付きに押されて震えた。
「喉が乾いたんだよね?」
 足を組み直しながらセリアが呟く。
「そ。わたしはもう飲んだから、あげてもいいけど」
 飽きちゃった、と付け足して彼女はシャンパングラスを傾けた。きらきらと歌っていたシャンパンは、彼女の喉へ送られる代わりに黒を――黒タイツの表面を滑る。滲む金色が上腿をそろりと撫で、愛おしむように伝う。
 床もツリーも、この場に在るすべての視線を吸い寄せる光景の中、セリアの赤い指先はふと唇を知った。
「飲めるものなら飲んでみたら? ほら、まだまだ残ってるし」
 僅かな輝きを残すばかりのグラスを揺らして、セリアは声の色を強める。
 彼女の双眸が蕩ければ、唇が模る言の葉もどこか潤んで。
 夜寒も知らずに、セリアに支配されるひとときを望んだ室内で、折々懇願するような悲鳴が響いた。


 *SS担当者:棟方ろかGM

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