イラスト詳細
ほら、置いてくぞ
ほら、置いてくぞ
イラストSS
シャイネン・ナハトの夜。
肌寒い寒空の下、煙草の煙をふわりと浮かべながら、貴方を待つ一・和弥。
煙と共に息を吐けば、紫煙と共に白い輪もぷかりと浮かぶ。
しかしその寒さを吹き飛ばす様に、頭上にキラキラと煌めく満点の星空が彼を包んでいた。
そして……貴方が和弥の背中へと触れる。
「……全く。遅いぞ?」
貴方に気づいた和弥は、煙草を左手に持ちかえながら肩を竦める。
ごめんなさい、と言う貴方に対し。
「ん、別にいいって。まだシャイネン・ナハトの夜は始まったばかりだからな」
悪戯な微笑みと共に、和弥は肩越しに貴方へと振り返る。
いつもよりも、貴方に対し優しさを湛えた青い瞳が、貴方を肩越しに見つめてくる。
その視線に、顔を紅くする貴方。
「ほら、はぐれんじゃねェぞ? シャイネン・ナハトを思いっきり楽しまねェとな? 今日は今日しかんねェんだし」
そう言うと彼は、貴方の手をそっと握る。
態度には示さないが、彼も又、シャイネン・ナハトの日を貴方と過ごす事が楽しみだったのだろう。
煌めく星空の下、貴方は彼の手を取る。
今日は、貴方と共に過ごすシャイネン・ナハトの日。
「さぁ、何処へ行く? 何処でもいいぜ?」
和弥と貴方は、手を繋ぎ二人、星空の下を歩き始めた。
*SS担当者:緋月燕GM