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すずなの黒猫による2人ピンナップクリスマス2020(縦)
すずなの黒猫による2人ピンナップクリスマス2020(縦)
イラストSS
「かなぎさん、こっちですよ」
亜麻色の髪と同色の耳をぴこりと揺らしたすずなは微笑んで手招いた。緊張したように表情を硬くした十七号は陳列された商品をまじまじと見詰め続ける。
『お姉さん』としてファッションに疎い後輩を可愛く着飾りたいというすずなの申し出が十七号が擽ったくも喜ばしい。深い海の色彩を宿したロングヘアーを揺らした十七号にすずなは背伸びをしリボンやバレッタ、髪飾りを彼女の髪へと宛がってみせる。
「だめですよー、かなぎさん! ちゃんとお洒落もしないと……!」
「お洒落か。よく分からないが、こういうものでいいのか?」
そう、と其れを手に取って髪へと宛がい鏡を覗き込む。その仕草に満足げなすずなはうんうんと大きく頷いて。
ファッションに詳しいわけでもないけれど、お姉さんとして頑張りたい。
可愛い可愛い『かなぎさん』に似合う商品をと彼女の髪によく似たマフラーを差し出して「どうですか?」と瑠璃色の瞳を細めて微笑んだ。
「可愛らしい。それに、暖かそうだ」
「ふふん、そうでしょう? かなぎさんが気に入る物があればいいんですが……。
まだまだ時間もありますし、色々見ていきましょうね!」
深々と降り積もる白雪の、その冷たさも気付かない程に暖められた店内で。今日の想い出を探しましょう?
*SS担当者:日下部あやめGM