イラストSS

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　クリスマスの夕暮れ、にぎやかなマーケット。
　両手にいくつもかけられた紙袋。
「いっぱい買っちゃったね」
「買っちゃいましたね！」
　達成感に口元を緩める。
　コゼットを知る者が見たら二度見する勢いで笑っている。本人ですか。そっくりさんではなく？
　そして、一緒にいるダイアから察するのだ。ああ、ダイアと一緒ならコゼットだな、間違いなく。
　ダイアの紙袋の半分以上は故郷の両親への贈り物だ。
「送る手続きをして帰ろう。おいしいもの食べよう、ダイア」
　肩にかけたバッグの中には、「シャイネンナハトに食べる美味しいもの」がたくさん。背伸びした子供のためのシュワシュワする飲み物も買った。
「――勢いよく開けると、栓が吹っ飛んで出るんだって」
「え、どうするんですか」
　ダイアの問いに、コゼットはまじめな顔をした。
「そっと開ける。しか、ない」
　開けるという確固たる意志の下、最低速度で開ける。速度を操るソードミラージュは鈍速の極限にも対応できるのだろうか。
「――お願いしますね」
　ダイアは、全権を委任した。
「任せて」
　コゼットは神妙な顔をして頷き――数秒も持たずに二人して笑い合った。



　＊SS担当者：田奈アガサGM