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眠るよいこにサンタは来る
眠るよいこにサンタは来る
イラストSS
今夜は特別な夜、シャイネンナハト。
しかしながら彼女――フィラ・ハイドラにはそれよりも大切なものがあるのだ。
ぎゅむり。しっかりと枕を抱き込んで、紫陽花の代わりに枕を口元にやる。
夜更かしが多いこの夜に、既に彼女はベッドで微睡んでいた。
微睡む…というよりは熟睡している。夜は寝るもの。実に正しいものではあるのだが。
「うぅん…――、なのじゃ…」
寝言交じりに身じろぐとワンピースの先が軽く捲れ柔肌が晒される。
室内は十分な温度であるためか、多少露出が増えても問題はない様子で。
加えて表情から察するに悪い夢でもないらしい。寧ろ自然と口元が緩むほど良い夢であるようだ。
言い伝えに『良い子にしているとサンタクロースがプレゼントを届けてくれる』というものがある。
まさにフィラは模範的な良い子、として扱われるべきではないだろうか。
例え今日がシャイネンナハトでなくても、彼女が変わる事はないのだろうけれど。
ハッピー・シャイネンナハト。
寝息を立てる彼女の枕元には、紫陽花色の包み紙でラッピングされたプレゼントが置かれていた。
*SS担当者:月見里あとりNM