イラスト詳細
輝かんばかりのこの夜だからこそ
輝かんばかりのこの夜だからこそ
イラストSS
輝かんばかりのこの夜だからこそ。
オーナメントが沢山飾り付けられたシャイネン・ナハトのツリーに、大きなホールケーキとシャンパン。これからパーティーでもするかのようなリビングルームのソファーの上で、武器商人とヨタカ・アストラルノヴァは身を寄せ合っていた。
「あっという間にシャイネン・ナハトだねぇ」
「うん。そうだね、紫月」
薄暗い金色に煌めく部屋の中で、普段の様子を崩さない武器商人に対してヨタカは少し緊張していた。
それは、ふたりが番になって初めてのシャイネン・ナハトだったから。
武器商人はヨタカにいつでも自分のもとから飛んでいっていいと言いつつ、溺れる程の愛情を与えて逃がす気はない。逆にヨタカは武器商人のことを溺れる程に愛してやまないが、嫉妬を向け、慈愛を与えて武器商人を溺れさせている事には気付いていない。
ふたりは、深く深く、溺れてしまう程の“相思相愛”なのだ。
「我(アタシ)のかわいい小鳥、抱きしめてもいいかい?」
武器商人が了承を得る前にヨタカを軽く抱きしめれば、ヨタカは耳まで赤らめてそれを受け入れた。
指と指が重なり合う時、どんなに甘いケーキよりも甘美な、柔らかな感触が唇に伝わった。
*SS担当者:牡丹雪NM