イラストSS

　イレギュラーズには変わった者が多い。アルペストゥスもそれに当てはまるだろう。なにしろ古代竜なのだから。ソロアの身長の二倍以上ある彼が、建物の入り口を余裕をもってくぐれたのもそのあたりが理由だろう。
「まだ準備中？　これを飾って手伝えばいいのか？」
「グル……」
　今日が何の日かよくわかっていないソロアだったが、パーティーがあると聞いて友達のアルとやって来た。だがまだ早すぎたようだ。モールやリボンの詰まった箱を渡されて、視線をアルへとやった。ソロアがにいっと笑う。

　数分後。そこにはソロアに飾り付けられるアルの姿があった。ソロアはツリーのてっぺんに飾る星を抱える。アルは首を持ち上げて、ソロアのほうへ毛でおおわれた部分を突き出した。ソロアは背伸びをして彼の首元に星を付ける。
「我ながらいい出来では？」
　ソロアは仕上げに電光飾を光らせようとする。しかしどうやるのかがわからない。困っているとライトに光が灯った。アルのギフトの力だ。
「おお！」
　赤や黄色のイルミネーションが順番に光る。
「グルルル……」
　アルは誇らしげだ。だってソロアが一番のシャイネンナハトのツリーにしてくれたのだから。


　＊SS担当者：7号NM