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おなじ歩幅
おなじ歩幅
イラストSS
キラキラとした光が包み込む。クリスマスのマーケットはとても楽しいから、定くんも行こうよ――なんて。
そんな誘いに気軽に応じれば街の中にはカップルが溢れかえっている。
(ええ……これって最早デートなのでは? なじみさんはどう思って――いや、あの顔は何も考えてない。
いやいや……勘違いだったらハズカシイofハズカシイ。穴に入って出てこれなくなっちゃうぜ)
トートバックの中のプレゼントを渡すタイミングを悩ましく思いながらも前をずんずんと進み往くなじみの背中を追いかける。
「ねえ、定くん! あっちにイルミが綺麗に見える場所があるらしいよ!」
「へ、へえ~……」
「興味無い?」
「いいや。なじみさんが行きたいなら俺はついていく男だぜ?」
「ふふん。なじみさんだって定くんの行きたい場所はついていっちゃうぜ?」
――可愛い。
最高に可愛いなじみさんだ。
そんな言葉は口に出さずに素知らぬ顔で「じゃ、行こうぜ」と定はイルミネーションを指さした。
「任せんしゃい!」
胸を張ったなじみは「お楽しみは後でだね!」と揶揄うように微笑んだ。
……もしかして、プレゼント、バレている?
*SS担当者:夏あかねGM